特定技能・技人国・技能実習の違い完全比較
どの在留資格で外国人を採用すべきか

公開日:2026年6月30日 | 最終更新:2026年7月7日 | 出典:出入国在留管理庁・厚生労働省 | 外国人採用ナビ編集部(株式会社MRI)

📌 この記事のポイント
  • 外国人採用の主な就労系在留資格は、特定技能/技人国(技術・人文知識・国際業務)/技能実習(2027年目途で育成就労へ移行予定)の3つ。
  • 特定技能は現場の技能職(16分野・学歴不問・試験合格)、技人国はITエンジニア・通訳など専門職(原則 大学・専門学校卒で業務との関連性)が対象。現場作業は技人国では原則対象外。
  • 技能実習は技能移転が目的で原則転職不可。技能実習2号を良好に修了すると、対応する分野へ試験免除で特定技能1号に移行できる。
  • どの在留資格が適切かは、採用したい職種・業務内容でほぼ決まる。

外国人を採用するとき、最初の分かれ道が「どの在留資格で受け入れるか」です。代表的な就労系の制度が特定技能技人国(技術・人文知識・国際業務)技能実習(2027年目途で育成就労へ移行予定)の3つです。本記事では、対象業務・学歴要件・在留期間・家族帯同・転職可否・費用・支援義務の違いを比較表で総整理し、自社の職種でどれを選ぶべきかを企業向けに整理します。

1. 3つの在留資格の違い 早わかり比較表

まず全体像を比較表で確認します。いずれも就労が認められる在留資格ですが、目的・対象業務・要件が大きく異なります。

比較項目 特定技能 技人国 技能実習/育成就労
主な目的人手不足分野の労働力確保専門的・技術的分野の就労技能移転による国際貢献(育成就労は人材確保・育成)
主な対象業務現場の技能職(介護・建設・外食・飲食料品製造など16分野)ITエンジニア・通訳・翻訳・設計・企画・海外取引など(ホワイトカラー)所定の職種・作業での実習(現場業務中心)
学歴・経歴要件原則不要(技能試験+日本語試験に合格、または技能実習2号修了)原則として大学・専門学校卒で業務との関連性、または一定の実務経験不要
在留期間1号は通算5年が上限/2号は更新上限なし更新により長期就労が可能技能実習は最長5年(1号〜3号)
家族帯同1号は原則不可/2号は可可(要件を満たす場合)不可
転職同一分野内で可可(業務の該当性が前提)原則不可(育成就労では一定要件で本人意向の転籍を認める方向)
支援・監理1号は義務的支援(登録支援機関に委託可)支援義務なし監理団体による監理
主な手続き相手登録支援機関・申請取次行政書士など申請取次行政書士など監理団体・送り出し機関

※上表は制度の一般的な比較であり、要件の詳細・例外は分野や個別事情により異なります。最新の要件は出入国在留管理庁の公表情報をご確認ください。

当サイト(株式会社MRI)の役割について:当社は行政書士・弁護士ではありません。在留資格申請の代理・書類作成・申請取次は行わず、実際の手続は提携の申請取次行政書士/弁護士が、受入れ企業との直接の契約に基づき承ります(当社は当該受任契約の当事者ではありません)。在留資格の可否は審査機関の判断によるもので、許可を保証するものではありません。人材のご紹介は、許可を受けた人材会社・登録支援機関・行政書士等の専門事業者をご案内するもので、当社は職業紹介を行う事業者ではなく、職業紹介自体は許可を受けた当該事業者が行います。当社はご紹介に際し、人材会社・登録支援機関等から固定の送客手数料・広告掲載料を受領する場合があります(提携の行政書士・弁護士から紹介の対価は受領しません)。この送客手数料・広告掲載料は固定額であり、採用の成否・採用人数・成約に連動する成果報酬ではありません。詳しくは利用規約をご覧ください。

2. 特定技能とは(現場の技能職)

特定技能は、人手不足が深刻な産業分野で一定の技能を持つ外国人を受け入れるために2019年に創設された在留資格です。対象は現在16分野(2026年1月の閣議決定で3分野の追加が決定し計19分野/新3分野は2027年頃開始見込み)で、介護・建設・外食・飲食料品製造などの現場業務が中心です。

学歴は問われず、対象分野の技能試験日本語試験(N4相当)に合格すれば在留資格を取得できます。技能実習2号を良好に修了した人は、対応する分野へ試験免除で移行できます。1号は通算5年が上限で家族帯同は原則不可、2号は更新上限がなく家族帯同も可能です。

特定技能の制度・採用手続きの全体像は「特定技能の採用ガイド【企業向け】」で総解説しています。対象分野の詳細は「特定技能の対象16分野とは」をご覧ください。

3. 技人国とは(専門職・ホワイトカラー)

技人国は「技術・人文知識・国際業務」の略で、ITエンジニア・システム設計・通訳翻訳・海外取引・マーケティング・企画などの専門的・技術的業務(ホワイトカラー)を対象とする在留資格です。原則として、大学・専門学校で学んだ内容と業務に関連性があること(または一定の実務経験)が求められます。

特定技能との最大の違いは対象業務です。技人国は原則として単純作業・現場作業には従事できません。逆に、特定技能では事務・専門職としての採用はできません。同じ「外国人採用」でも、職種によって使う在留資格が分かれます。

技人国でのITエンジニア・専門職採用については「技人国(技術・人文知識・国際業務)の採用ガイド|ITエンジニア等の外国人採用」で詳しく解説しています。

4. 技能実習・育成就労とは

技能実習は、日本で培われた技能・技術を母国へ移転する国際貢献を目的とする制度です。監理団体を通じた受入れが基本で、原則として転職はできません。最長5年(1号〜3号)の在留が可能です。

技能実習と特定技能は混同されがちですが、目的・転職可否・在留期間などが異なります。両者の詳しい違いは「技能実習と特定技能の違い【比較表でわかる】」で整理しています。

育成就労制度への移行:技能実習制度は、2027年を目途に「育成就労制度」へ移行する法改正が予定されています。育成就労は人材確保と人材育成を目的とし、原則3年の就労を経て特定技能1号へ移行するルートが想定されています。制度の詳細は順次公表される政府情報をご確認ください。

自社で技能実習生を受け入れている場合、技能実習2号の良好な修了者は特定技能へ低コストで移行できます。手順は「技能実習から特定技能への移行ガイド」をご覧ください。

自社に合う在留資格・採用経路をプロに相談

「現場の人手不足を補いたい」「専門職を採りたい」など、自社の状況に合う採用方法を、対応できる人材会社・登録支援機関がご案内します。

無料で相談・紹介を受ける →

5. 自社の職種でどれを選ぶか

どの在留資格が適切かは、採用したい職種・業務内容でほぼ決まります。自社の状況に近いものを確認してください。

現場の技能職(介護・建設・製造・外食・農業など)を採りたい → 特定技能

人手不足分野の現場業務なら特定技能が中心の選択肢です。すでに自社に技能実習生がいるなら、試験免除で移行できる「技能実習からの移行」が費用を抑えやすい経路です。→ 特定技能の採用ガイド

ITエンジニア・通訳・設計・企画など専門職を採りたい → 技人国

大学・専門学校で学んだ分野と関連する専門的・技術的業務なら技人国が該当します。現場作業は原則対象外です。→ 技人国の採用ガイド

時間をかけて人材を育てたい/海外から計画的に受け入れたい → 技能実習(育成就労)

技能移転・育成を前提とした受入れなら技能実習(今後は育成就労)が選択肢です。将来的に特定技能へ移行させる前提で設計するケースも増えています。→ 技能実習と特定技能の違い

「現場と専門職の両方を採りたい」「どちらに当たるか判断が難しい」といったケースもあります。業務内容の切り分けは在留資格の可否に直結するため、判断に迷う場合は申請取次を行う行政書士など専門家への確認をお勧めします。

6. 費用・期間の違い

採用にかかる費用・期間も在留資格によって異なります。特定技能は採用経路(海外新規・国内在留・技能実習移行)により1名あたり約35〜200万円が目安で、1号では登録支援機関への委託費(月2〜3万円/人)が継続して発生します。技人国は支援義務がないため支援委託費はかかりませんが、要件確認・申請の手続きが必要です。技能実習は監理団体への監理費等が継続的に発生します。

特定技能の費用の詳しい内訳は「特定技能の採用費用はいくら?経路別に徹底解説」、登録支援機関への委託費は「登録支援機関の費用相場と選び方」で解説しています。

どの在留資格で採用する場合も、採用後は在留資格ごとに異なる在留期限・更新時期の管理が欠かせません。同じMRIグループの在留資格ごとの在留期限・更新をまとめて管理できる在留管理クラウド〈企業向け〉(無料)も活用できます。

分野・人数・採用経路を入力するだけで、特定技能の初年度費用の目安を無料で試算できます。

特定技能の採用コストを無料試算する →

7. よくある質問

特定技能と技人国(技術・人文知識・国際業務)の一番の違いは何ですか?
対象となる業務の性質が異なります。特定技能は人手不足分野の現場作業(介護・建設・外食など)を対象とし、学歴は問わず技能試験と日本語試験の合格が必要です。技人国はITエンジニア・通訳・設計・企画などの専門的・技術的業務(ホワイトカラー)を対象とし、原則として大学・専門学校卒で業務との関連性が求められます。現場作業は技人国では原則認められません。
技能実習と特定技能はどう違いますか?
技能実習は国際貢献・技能移転を目的とする制度で、原則として転職ができず、監理団体を通じた受入れが基本です。特定技能は人手不足分野の労働力確保を目的とする就労資格で、同一分野内での転職が可能です。技能実習2号を良好に修了すると、対応する分野へ試験免除で特定技能1号に移行できます。なお技能実習制度は2027年を目途に育成就労制度へ移行する法改正が予定されています。
現場作業の人手不足には、どの在留資格を選べばよいですか?
介護・建設・外食・飲食料品製造などの現場作業で人手不足を補いたい場合は、特定技能が選択肢になります。すでに自社に技能実習生がいる場合は、技能実習から特定技能への移行が費用を抑えやすい経路です。ITエンジニアや通訳など専門職を採用したい場合は技人国が該当し、在留資格が異なります。自社の業務内容に応じて使い分けます。
育成就労制度が始まると技能実習はどうなりますか?
2027年を目途に、技能実習制度は人材確保と人材育成を目的とする育成就労制度へ移行する法改正が予定されています。育成就労では原則3年の就労を経て特定技能1号へ移行するルートが想定されており、一定の要件のもとで本人意向の転籍も認める方向で制度設計が進められています。詳細は順次公表される政府情報をご確認ください。
当サイト(株式会社MRI)の役割について
当社(株式会社MRI)は行政書士・弁護士ではありません。在留資格申請の代理・書類作成・申請取次は行わず、実際の手続は提携の申請取次行政書士/弁護士が、受入れ企業との直接の契約に基づき承ります(当社は当該受任契約の当事者ではありません)。在留資格の可否は審査機関の判断によるもので、許可を保証するものではありません。人材のご紹介は、許可を受けた人材会社・登録支援機関・行政書士等の専門事業者をご案内するもので、当社は職業紹介を行う事業者ではなく、職業紹介自体は許可を受けた当該事業者が行います。当社はご紹介に際し、人材会社・登録支援機関等から固定の送客手数料・広告掲載料を受領する場合があります(提携の行政書士・弁護士から紹介の対価は受領しません)。この送客手数料・広告掲載料は固定額であり、採用の成否・採用人数・成約に連動する成果報酬ではありません。試算結果は概算の情報提供であり法的助言ではありません。詳しくは利用規約をご覧ください。

自社に合う在留資格・採用方法を無料でご案内

特定技能・技人国などの採用に対応する人材会社・登録支援機関をご紹介します。条件・費用の比較ができます。

※ しつこい営業電話はありません。ご紹介はご希望者のみ。入力1分。

採用したら、次は在留期限の管理

在留管理クラウド ビザ顧問〈企業向け〉(無料)

外国人材を採用したあとは、在留期限・更新・各種届出の管理が欠かせません。同じMRIグループの「在留管理クラウド ビザ顧問〈企業向け〉」なら、在留期限や届出をまとめて管理でき、うっかり期限切れによる不法就労リスクの低減に役立ちます。無料で始められます。

無料で在留管理を始める →
本記事は一般的情報であり個別の法的助言ではありません。最新の制度は出入国在留管理庁の公表情報をご確認ください。出典:出入国在留管理庁・厚生労働省。