📌 この記事のポイント
- 在留資格の取得費や人材紹介手数料など「採用そのもの」を直接補助する国の助成金は一般的にない。雇用・育成・処遇改善・定着に関する助成金を、要件を満たせば外国人従業員にも活用できる場合がある。
- 代表的な制度は、キャリアアップ助成金・人材開発支援助成金・人材確保等支援助成金・特定求職者雇用開発助成金・業務改善助成金(いずれも外国人専用の制度ではない)。
- 助成金は支給要件・対象期間・予算・申請期限を満たす必要があり、受給を保証するものではない。当サイトは助成金の申請代行・受給診断は行わない。
- 事前の計画届出が必要な制度もあるため、採用・処遇改善を始める前に厚生労働省・都道府県労働局や社会保険労務士へ相談するとよい。
外国人の採用にはまとまった費用がかかりますが、雇用・正社員化・人材育成・処遇改善・定着支援に関する公的な助成金・補助金を、要件を満たせば外国人従業員を対象に活用できる場合があります。本記事では、受入れ企業が押さえておきたい代表的な制度と、対象・注意点・申請の流れを2026年時点の情報で整理します。制度の名称・要件・金額は頻繁に改定されるため、申請前に必ず厚生労働省・都道府県労働局の最新情報をご確認ください。
1. 外国人雇用と助成金の基本
まず前提として、在留資格の取得費用・人材紹介手数料・登録支援委託費といった「採用そのもの」を直接補助する国の助成金は、一般的にはありません。一方で、雇用・正社員化・人材育成・処遇改善・定着支援などを対象とする雇用関係助成金は数多くあり、これらは外国人専用ではないものの、要件を満たせば外国人従業員を対象として活用できる場合があります。
つまり「外国人雇用の助成金」とは、外国人だけを対象とした特別な制度ではなく、一般の雇用関係助成金を、外国人従業員の雇用・育成・定着の場面で活用するという考え方が基本です。採用コスト全体の中で助成金がカバーし得るのは、主に育成・処遇改善・定着に関する部分です。
採用費用そのものの全体像と内訳は「特定技能の採用費用はいくら?経路別に徹底解説」で解説しています。
当サイト(株式会社MRI)の役割について:当社は行政書士・弁護士・社会保険労務士ではありません。当サイトは助成金・補助金の申請代行、受給診断、受給可否の判定を行いません。本記事は一般的な情報提供であり、受給を保証するものではありません。在留資格申請の代理・取次は行わず、人材のご紹介は許可を受けた事業者をご案内するものです。ご紹介に際し、人材会社・登録支援機関等から固定の送客手数料・広告掲載料を受領する場合があります(提携の行政書士・弁護士から紹介の対価は受領しません)。この送客手数料・広告掲載料は固定額であり、採用の成否・成約に連動する成果報酬ではありません。詳しくは
利用規約をご覧ください。
2. 活用できる可能性のある主な助成金
以下は、外国人従業員の雇用・育成・定着・処遇改善の場面で活用できる可能性がある、代表的な雇用関係助成金です。いずれも所管は厚生労働省で、要件・金額・コースは制度ごとに細かく定められています。
キャリアアップ助成金
所管:厚生労働省
有期雇用等の労働者を正規雇用に転換する、または処遇を改善する事業主への助成です。正社員化コース・賃金規定等改定コースなど複数のコースがあります。
外国人雇用での活用例:在留資格上、正社員としての雇用が可能な外国人を有期から正規雇用に転換する場合などに対象となり得ます。
人材開発支援助成金
所管:厚生労働省
従業員の職業訓練・人材育成にかかる経費や訓練中の賃金の一部を助成する制度です。OFF-JT・OJTなど訓練の形態に応じたコースが設けられています。
外国人雇用での活用例:外国人従業員の技能訓練や、業務に必要な日本語教育などが訓練として要件に該当する場合に活用できることがあります。
人材確保等支援助成金
所管:厚生労働省
雇用管理制度の導入・改善などにより従業員の離職率低下・定着を図る事業主を支援する制度です。分野別・コース別に要件が定められています。
外国人雇用での活用例:外国人を含む従業員の定着を目的とした雇用管理改善の取り組みが対象となり得ます。コースの新設・改廃が多いため最新の要件確認が必要です。
特定求職者雇用開発助成金
所管:厚生労働省
高年齢者や就職が特に困難な方などをハローワーク等の紹介により継続して雇用する事業主に対して、賃金相当額の一部を助成する制度です。
外国人雇用での活用例:対象労働者の要件に該当する形での雇入れであれば活用できる場合があります。対象者の定義に該当するかの確認が前提です。
業務改善助成金
所管:厚生労働省
事業場内最低賃金の引上げと、生産性向上のための設備投資等を行う中小企業・小規模事業者を支援する制度です。
外国人雇用での活用例:外国人材を含む従業員の賃金引上げ・処遇改善を伴う設備投資の場面で活用できる場合があります。
出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金」「人材開発支援助成金」「人材確保等支援助成金」「特定求職者雇用開発助成金」「業務改善助成金」。制度の正式名称・要件・支給額・申請期限は改定されるため、申請前に必ず公式の最新情報をご確認ください。
採用コストと助成金の活用を含めて相談したい
採用に対応する人材会社・登録支援機関をご紹介します。費用の全体像や進め方の比較ができます。
無料で相談・紹介を受ける →
3. 目的別 早わかり一覧
「何のために使いたいか」から逆引きできるよう、目的別に整理しました。詳細な要件は各制度の公式情報でご確認ください。
| 活用したい目的 | 候補となる助成金 |
| 有期雇用から正社員へ転換したい | キャリアアップ助成金(正社員化コース) |
| 賃金・処遇を改善したい | キャリアアップ助成金(賃金規定等改定)/業務改善助成金 |
| 技能訓練・日本語教育を行いたい | 人材開発支援助成金 |
| 定着率を高めたい(雇用管理改善) | 人材確保等支援助成金 |
| 就職困難者をハローワーク紹介で雇いたい | 特定求職者雇用開発助成金 |
自治体によっては、外国人材の受入れ環境整備や住居確保などに関する独自の支援事業を設けている場合があります。制度の有無・内容は地域により異なるため、事業所所在地の自治体・都道府県労働局の情報もあわせて確認してください。
4. 申請の前に知っておきたい注意点
助成金は「申請すれば必ずもらえる」ものではありません。支給要件・対象期間・予算・申請期限を満たし、所定の手続きを正しく踏むことが受給の前提です。以下の点に特に注意してください。
- 事前の計画届出が必要な制度がある:取り組みを始めた後では間に合わない(受給できない)ケースがあります。採用・処遇改善を始める前に対象制度を確認しましょう。
- 労働関係法令の遵守が前提:労働保険・社会保険への適切な加入、労働条件の法令遵守などが受給要件となります。これは特定技能の受入れ要件とも重なります(→特定技能の受け入れ要件)。
- 在留資格上の就労可否を満たすこと:正社員化など制度の前提となる雇用形態が、その人の在留資格で認められている必要があります。
- 要件・金額は頻繁に改定される:年度替わりやコース改廃で内容が変わります。必ず最新の公式情報を確認してください。
- 受給を保証する案内には注意:「必ず受給できる」といった表現は適切ではありません。受給可否は個別審査によります。
5. 申請の一般的な流れ
多くの雇用関係助成金は、おおむね次のような流れで進みます(制度により異なります)。
- 対象制度・要件の確認自社の取り組み(採用・正社員化・訓練・処遇改善等)に合う制度と支給要件を確認します。
- 計画届の提出(必要な制度のみ)取り組みを始める前に、計画の届出が必要な制度があります。期限・様式を確認します。
- 取り組みの実施計画に沿って正社員化・訓練・賃金引上げなどを実施し、記録・書類を整えます。
- 支給申請所定の対象期間経過後に、必要書類を揃えて管轄の労働局・ハローワーク等へ支給申請します。
- 審査・支給審査を経て、要件を満たすと認められた場合に助成金が支給されます。
制度ごとに様式・期限・添付書類が細かく定められています。申請の取りこぼしや不備を避けるため、雇用関係助成金の申請代行ができる社会保険労務士や、管轄の都道府県労働局・ハローワークに早めに相談することをお勧めします。
6. よくある質問
外国人の採用そのものに使える助成金はありますか?
在留資格の取得費用や人材紹介手数料といった採用そのものを直接補助する国の助成金は、一般的にはありません。一方で、雇用・正社員化・人材育成・処遇改善・定着支援などに関する助成金は、要件を満たせば外国人従業員を対象に活用できる場合があります。対象・金額・要件は頻繁に改定されるため、最新の公式情報を必ずご確認ください。
特定技能外国人の雇用で使える可能性のある助成金は何ですか?
代表的なものに、キャリアアップ助成金(正社員化・処遇改善)、人材開発支援助成金(職業訓練・日本語教育)、人材確保等支援助成金(雇用管理改善・定着支援)、特定求職者雇用開発助成金(就職困難者の雇入れ)、業務改善助成金(最低賃金引上げと設備投資)があります。いずれも外国人専用の制度ではなく、一般の雇用関係助成金を要件を満たせば外国人従業員にも活用できるという位置づけです。受給可否は個別の状況によります。
助成金は必ず受給できますか?
いいえ。助成金には支給要件・支給対象期間・予算・申請期限が定められており、要件を満たさない場合や所定の手続きを踏まない場合は受給できません。採択・受給を保証することはできません。当サイトは助成金の申請代行や受給診断を行いません。受給可否や手続きは、厚生労働省・都道府県労働局の公式情報を確認し、社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
助成金の申請は誰に相談すればよいですか?
雇用関係助成金の申請に関する相談は、管轄の都道府県労働局・ハローワークのほか、雇用関係助成金の申請代行ができる社会保険労務士が窓口になります。制度ごとに事前の計画届出が必要なものもあるため、採用・処遇改善を始める前の段階で相談しておくと、申請の取りこぼしを防ぎやすくなります。
当サイト(株式会社MRI)の役割について
当社(株式会社MRI)は行政書士・弁護士・社会保険労務士ではありません。助成金・補助金の申請代行、受給診断、受給可否の判定は行わず、本記事は一般的な情報提供であり受給を保証するものではありません。在留資格申請の代理・書類作成・申請取次は行わず、実際の手続は提携の申請取次行政書士/弁護士が、受入れ企業との直接の契約に基づき承ります(当社は当該受任契約の当事者ではありません)。在留資格の可否は審査機関の判断によるもので、許可を保証するものではありません。人材のご紹介は、許可を受けた人材会社・登録支援機関・行政書士等の専門事業者をご案内するもので、当社は職業紹介を行う事業者ではなく、職業紹介自体は許可を受けた当該事業者が行います。当社はご紹介に際し、人材会社・登録支援機関等から固定の送客手数料・広告掲載料を受領する場合があります(提携の行政書士・弁護士から紹介の対価は受領しません)。この送客手数料・広告掲載料は固定額であり、採用の成否・採用人数・成約に連動する成果報酬ではありません。詳しくは
利用規約をご覧ください。
採用に対応できる専門会社を無料でご紹介
特定技能の採用に対応する人材会社・登録支援機関をご紹介します。条件・費用の比較ができます。
✅
送信が完了しました
担当より、条件に合う会社のご案内を3営業日以内にご連絡します。
採用したら、次は在留期限の管理
在留管理クラウド ビザ顧問〈企業向け〉(無料)
外国人材を採用したあとは、在留期限・更新・各種届出の管理が欠かせません。同じMRIグループの「在留管理クラウド ビザ顧問〈企業向け〉」なら、在留期限や届出をまとめて管理でき、うっかり期限切れによる不法就労リスクの低減に役立ちます。無料で始められます。
無料で在留管理を始める →
本記事は一般的情報であり、個別の受給可否・法的助言を示すものではありません。助成金・補助金の対象・金額・要件・申請期限は頻繁に改定されます。最新の制度内容は
厚生労働省(雇用関係助成金)の公表情報を必ずご確認のうえ、社会保険労務士・都道府県労働局等にご相談ください。出典:厚生労働省。